コラム
Switch2のmicroSD選び | SamsungとSanDisk徹底比較
Switch/SwitchLite専門修理のゲームドクターです。
NintendoSwitch2の発売に伴い、お客様から
「どのmicroSDを選べばいいのか」
「SamsungとSanDiskどちらがおすすめか」
といった質問をいただくようになりました。
Switch2では従来のmicroSDカードが使えません。新規格のmicroSD Expressのみ対応という点が大きく変わったポイントです。
本記事では、実際の修理現場で得た知見をもとに、二大ブランドである「SamsungとSanDiskのmicroSD Expressカードを徹底比較」していきます。容量や速度だけでなく、保証や価格、入手性まで幅広く解説し、ゲーム環境に最適な一枚を選ぶための参考にしていただければと思います。
microSD Expressとは?従来のmicroSDとの違い

まずが従来のSwitchで使用していたSDカードとの違いを確認していきます。
規格の進化とSwitch2との互換性
microSD Expressは、SD Associationが策定した新規格で、PCIe技術とNVMe技術を採用しています。
理論上の最大転送速度は985MB/sに達するため、従来のUHS-I規格(最大104MB/s)と比べると約倍もの速度が出せる計算になります。
見た目は従来のmicroSDカードとほぼ同じですが、カード表面に「EX」という表記があるかどうかが識別のポイントです。この表記がない従来のmicroSDカードだと、Switch2ではゲームデータの保存に使えません。画面写真や動画の読み込み専用になるので、ここは注意してください。
なぜSwitch2はmicroSD Expressのみ対応なのか
任天堂がSwitch2でmicroSD Expressのみを採用したのは、ゲーム体験を最適化するためです。
最近のゲームはデータ容量がどんどん大きくなっていて、例えば、『サイバーパンク2077』みたいに約56.8GBもの容量が必要なタイトルも出てきました。従来のmicroSDカードでは読み込み速度が追いつかず、ゲームプレイ中のロード時間が長くなってしまう原因になっていたんです。
microSD Expressの高速転送技術を使えば、ゲームの起動時間や場面転換時のロード時間をグッと短くできます。特にオープンワールドゲームのように広大なマップをシームレスに探索するタイプのゲームでは、その効果をはっきり感じられるはずです。
Samsung microSD Expressの特徴と性能

では、まずSamsung microSD Expressの特徴と性能について確認していきます。
任天堂公式ライセンス商品の信頼性
Samsung microSD Express Card for Nintendo Switch2は、任天堂の公式ライセンスを受けた製品です。カードにはマリオの「M」ロゴがプリントされているので、Switch2との互換性はバッチリ保証されています。
この公式ライセンス品は256GB容量で、価格は6,980円です。マイニンテンドーストアや全国のゲーム取扱店で購入できるため、手に入れやすいのが魅力的なところですね。
実際の性能と耐久性
Samsung製microSD Expressの公称読み出し速度は最大800MB/sです。サムスン電子のNAND型フラッシュメモリ技術を活用していて、高速なデータ転送ができるようになっています。
耐久性については、防水・耐熱・耐X線・耐磁気・耐落下・耐摩耗という6つの耐性テストをクリア済みです。具体的には、深さメートルの水に72時間浸けても大丈夫だし、1メートルの高さから落としても10回は耐えられる設計になっています。携帯して使うSwitch2の利用シーンを考えると、これだけの耐久性があれば安心して使えますよね。
保証期間は年間の限定保証です。他の市販品と比べると保証期間は短めですが、任天堂公式ライセンス品という信頼性でカバーされています。
SanDisk microSD Expressの特徴と性能

では、続いてSanDisk microSD Expressの特徴と性能を見ていきましょう。
フラッシュメモリ専門メーカーの技術力
SanDiskはフラッシュメモリ製品を専門に手がけるアメリカの企業で、この分野ではトップクラスの知名度と信頼性があります。
同社もSamsung同様、任天堂公式ライセンス商品「SanDisk microSD Express Card 256GB for Nintendo Switch2」を展開していて、価格は6,980円とSamsungと同じ価格帯です。
高速転送と豊富なラインナップ
SanDiskのmicroSD Expressは、最大読み取り速度880MB/sを実現しています。256GBモデルの書き込み速度は650MB/sなので、かなり高速なデータ保存が可能です。
SanDiskの強みは、容量のバリエーションが豊富なところにあります。128GB(15,180円)、256GB(23,980円)、512GBと、ユーザーのニーズに合わせて選べるようになっています。ただし、正規品が買えるのはサンディスク公式サイトだけです。秋葉原や他の通販サイトで売られているものは並行輸入品になるので、ここは注意が必要ですね。
保証については、正規品なら無期限保証を受けられます。Samsungの年に比べるとずっと長いので、保証面ではSanDiskに軍配が上がります。
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Samsung vs SanDisk SDカード徹底比較

では、実際の性能を比較していきます。
速度性能の違い
数値だけ見ると、SanDiskの読み取り速度880MB/sがSamsungの800MB/sを上回っています。
でも、実際のゲームプレイでこの差を体感できるかといえば、正直微妙なところです。Switch2本体の内蔵ストレージはmicroSD Expressよりもさらに高速なので、ゲームの起動やロード時間を最短にしたいなら、よく遊ぶゲームは内蔵ストレージに入れておいた方がいいでしょう。
価格とコストパフォーマンス
任天堂公式ライセンス商品では、両社とも256GBで6,980円と全く同じ価格です。ところが、SanDiskの非公式ライセンス品(正規品)になると256GBで23,980円と、約3.4倍もの価格差が出てきます。性能よりもコストを重視するなら、SamsungかSanDiskの公式ライセンス商品を選ぶのが賢い選択だと思います。
保証とサポート体制
- SanDisk:無期限保証(正規品の場合)
- Samsung:年間の限定保証
保証期間で比べると、SanDiskが圧倒的に有利です。ただし、SanDiskの無期限保証は正規品にしか適用されないので、購入経路にはくれぐれも注意してください。
入手性とブランド信頼性
2025年10月現在、SamsungとSanDiskの公式ライセンス商品は、マイニンテンドーストアや全国のゲーム取扱店で比較的手に入りやすい状況です。両ブランドとも任天堂の公式ライセンスを受けているので、Switch2との互換性については同じレベルの信頼性があると考えていいでしょう。
SDカードの容量選びのポイントとおすすめ

ゲームの容量を考慮した選択
Switch2の内蔵ストレージが256GBであることを踏まえると、microSD Expressも最低でも256GBは欲しいところです。主要なSwitch2ゲームの容量例を挙げておきます。
ゲーム別容量
・ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム Nintendo Switch 2 Edition:約19.9GB
・マリオカート ワールド:約23.4GB
・ストリートファイター6:約48.8GB
・サイバーパンク2077:約56.8GB
これらのデータから計算すると、256GBでも約〜10本程度しか保存できないことになります。ダウンロード版で多くのゲームを持っているユーザーなら、512GBや1TBの大容量モデルも検討する価値がありますね。
予算別おすすめ選択
- 予算7,000円前後:SamsungまたはSanDiskの公式ライセンス品(256GB)
- 容量を重視:Lexar PLAY PRO microSDXC Express(512GB・1TB)
- コスパ最重視:SUNEAST microSD Expressカード(512GBで19,980円)
その他のおすすめmicroSD Expressブランド
Lexar(レキサー)
Lexar PLAY PRO microSDXC Expressカードは、最大読み取り速度900MB/sを誇り、現在市販されている中では最速クラスの性能を持っています。256GB、512GBに加えて、1TBの大容量モデルも計画されているので、たくさんのゲームをダウンロードするヘビーユーザーには魅力的な選択肢になるでしょう。
国内メーカーの動作検証済み製品
BUFFALO(バッファロー)などの国内メーカーからもmicroSD Expressカードが発売されています
これらの製品はSwitch2での動作検証が済んでいるので、購入後すぐに使えるのがメリットです。
microSD Expressの正しい使い方と注意点

購入後の使い方と注意点について解説をしていきます。
フォーマットと取り扱い
新しいmicroSD ExpressカードをSwitch2に初めて挿入すると、本体が自動的にフォーマットを始めます。途中で電源を切らないように注意して、プロセスが完了するまで待ってください。
カードの抜き挿しは、Switch2の電源が完全にオフになっている状態で行いましょう。動作中に抜き差しすると、データが壊れる原因になります。
パフォーマンス最大化のためのヒント
ヒント
・頻繁に遊ぶゲームは内蔵ストレージにインストール
・あまり遊ばないゲームはmicroSD Expressに保存
・定期的にセーブデータのバックアップを取る
これらを意識するだけで、快適なゲーム環境を維持できます。
よくある質問(FAQ)
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Switchで使っていたmicroSDカードはSwitch2で使えますか?
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Switchで使っていた従来のmicroSDカードは、Switch2ではゲームデータの保存には使えません。画面写真や動画の読み込み専用になるので、ゲームをプレイするにはmicroSD Expressが必要です。
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128GBでは足りないですか?
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Switch2のゲーム容量を考えると、128GBではすぐに容量不足になる可能性が高いです。例えば『サイバーパンク2077』だけでも約56.8GB必要になります。256GB以上の容量を選ぶことをおすすめします。
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読み書き速度はゲーム体験にどう影響しますか?
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読み込み速度が速いほど、ゲームの起動や場面転換時のロード時間が短くなります。書き込み速度が速ければ、ゲームのダウンロードやアップデートがサクサク完了します。
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任天堂公式ライセンス商品と一般商品の違いは何ですか?
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公式ライセンス商品は任天堂の認可を受けていて、Switch2との互換性が保証されています。一般商品でも使えますが、最適なパフォーマンスが得られるかはメーカー保証の範囲内ということになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Switch2用のmicroSD Expressを選ぶ際、SamsungとSanDiskはどちらも優れた選択肢です。
Samsungは800MB/sの読み取り速度と年保証、SanDiskは880MB/sの読み取り速度と無期限保証(正規品)が特徴になっています。ただし、実際のゲーム体験では両者の差を感じることはほとんどないでしょう。
大事なのは、任天堂公式ライセンス商品を選ぶこと、そして容量は256GB以上を確保することです。価格と保証のバランスを考えると、SamsungとSanDiskの公式ライセンス品が一番現実的な選択だと思います。
ゲームドクターは今まで3000台以上のSwitchを修理してきた、プロのリペアスタッフが常駐しています。
様々な故障内容に対応しており、「ゲームが読み込まない」、「充電ができない」「高温スリープ」、「水没」、「電源が入らない」、「エラーコード解除」 などほぼ全ての故障に対して修理することが可能です。
SwitchやSwitchLite・Switch(有機ELモデル)・最新のSwitch2にも対応しております。
*ただし、現在のところSwitch2のSDスロット交換には対応しておらず、従来のSwitch、SwitchLiteの修理が中心です。
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この記事の監修者
ゲームドクター リペアスタッフ
ゲームドクターでは基板修理などの高度な技術を持ったリペアスタッフが2名在籍。両スタッフがSwitchのみならずスマートフォンやパソコンなどの修理に5年程携わり、NintendoSwitchが発売されて以降、Switch修理の技術を取得。2年程、修理技術の向上に努め、昨年の2020年10月に専門の修理屋として独立。設立後、お陰様で現在までに数百台のSwitch/SwitchLiteの修理をさせていただきました。
これまで数千台規模のデバイス修理やNintendoSwitch/SwitchLiteを修理してきた経験を元に、読者に分かりやすく修理記事をまとめていきます。