Nintendo Switch ゲームが読み込み不良の修理
【プロが解説】Switchゲームスロット交換、自分でやるのは本当に得なのか?
Switch/SwitchLite専門修理のゲームドクターです。
「ゲームカセットを差し込んでも全然読み込んでくれない…」
毎日楽しんでいたはずのNintendo Switch(任天堂スイッチ)が、突然ゲームを認識しなくなった。
この記事を読んでいるということは、今その症状になっている方だと思います。
Switchのトラブルの中でも頻繁に発生するのが、この「ゲームカードの読み込み不良」です。
原因の多くは、ゲームカードを差し込む「ゲームスロット」という部品の故障にあります。
ゲームドクターにも毎日のように問い合わせがあり、修理依頼も非常に多い症状になります。
修理方法はいくつかありますが、その一つとして自己修理があります。
通販サイトでは交換用の部品や専用の工具がセットになった「修理キット」が販売されており、動画サイトには解説付きの分解動画が数多くアップロードされています。
それらを見ると
「意外と簡単そうだな」
「これなら自分でもできるかもしれない」
「修理に出すより安く済みそうだ」
と感じてしま方も多いです。
この記事では、Switchの修理を専門に行うプロの視点から、「ゲームスロットの自力交換に潜む具体的な危険性」を紹介しつつ、「修理をどこに依頼をすればいいのか?」について詳しく解説していきます。
目次
Nintendo Switchのゲームスロットが故障する主な原因

まず、なぜゲームスロットは故障してしまうのでしょうか。
その原因を知ることは、今後の予防にも繋がります。主な原因は以下の4つです。
ゲームカードの抜き差しによる物理的な摩耗・破損
いくつか原因のある内の一つが、日々の使用による物理的な劣化です。
ゲームスロットの内部には、ゲームカードの金属端子と接触するための非常に細かなピンが並んでいます。ゲームカードを抜き差しするたびに、このピンは物理的に擦れ、少しずつ摩耗していきます。
特に、複数のゲームを頻繁に入れ替えて遊ぶスタイルの場合、その摩耗のスピードは速まります。
長年の使用によりピンが削れたり、金属疲労で接触が甘くなったりすることで、最終的に読み込み不良を引き起こします。
異物混入(ホコリ、ゴミ、お菓子のカスなど)
見落とされがちですが、異物の混入も主要な原因の一つです。
お子様が使用するケースで特に多く見られますが、ゲームをしながらお菓子を食べた手でカードを触り、そのカスがスロット内部に入り込んでしまうことがあります。
また、部屋のホコリやペットの毛、カバンの奥底にあった小さなゴミなどが、気づかないうちにスロットの隙間から侵入することも少なくありません。
これらの異物がピンの間に挟まることで接触不良を起こし、読み込みエラーに繋がります。
液体(ジュースなど)の侵入による腐食
Switchの近くに置いていたジュースをこぼしてしまった、というような水没も読み込み不良になる原因です。
スロットの隙間から侵入した液体、特に糖分を含んだジュースなどは、内部で乾燥した後もベタつきが残り、ホコリを吸着させます。
さらに、金属部分を腐食させる原因にもなります。腐食してしまった接点ピンは正常に電気を通すことができなくなり、完全に機能を失ってしまいます。
液体によるダメージはゲームスロットだけでなく、本体基板にまで及ぶ可能性があり、非常に危険です。
ゲームカードの逆差しによるピンの破損
最も原因として多いのが、ゲームカードを裏表逆、あるいは上下逆の状態で無理に差し込もうとして、内部のピンを物理的に破損させてしまうケースです。
特に小さなお子様が、暗い場所で手探りで差し込もうとした際に起こりがちです。
Switchのゲームスロットのピンは非常に繊細で、一度曲がったり折れたりしてしまうと、元に戻すことはほぼ不可能です。
ピンが破損すると、特定のゲームだけ読み込まない、あるいは全てのゲームを一切認識しないといった症状が現れます。
Switchのゲームスロットは「自分で交換できる」は本当か?

インターネットで検索すれば、Switchの修理に関する情報はすぐに見つかります。
しかし、その手軽さゆえに、気軽に修理を行なってしまう方がいるので、そのリスクを解説していきます。
ネットで販売されている修理キットの実態
Amazonや楽天などのECサイトでは、1000円~2000円程度で「Switch ゲームスロット交換部品・工具セット」といった商品が数多く販売されています。
価格の手頃さから、つい購入ボタンを押してしまいそうになりますが、これらの非純正部品には品質のばらつきという大きな問題が存在し、部品自体の初期不良が少なくありません。
せっかく苦労して交換しても、部品が元から壊れていては全く意味がありません。
ゲームドクターで行う際の修理ではこの品質の部分に細心の注意を払っています。
実際に過去に仕入れ業者によっては品質が低い部品が存在しました。修理業者であれば安定した品質の業者をいくつか探して、良い部品を見つけることができますが、個人でそこまでするのは厳しいです。
また、付属の工具の精度が低いことも問題です。特にSwitchの分解に必須のY字ドライバーは、ネジ穴のサイズに合っていない粗悪なものが混じっている可能性があり、ネジ山を潰してしまう(通称:なめる)原因の1つです。
ネジ山が潰れてしまうと、二度とネジを外すことができなくなり、分解そのものが不可能になるという最悪の事態に陥ります。
YouTubeなどの修理動画を見てするのは危険?
修理系の動画は、分解から組み立てまでの一連の流れに見せてくれるため、非常に分かりやすく感じます。
「この通りにやれば自分でもできそうだ」と思ってしまうと思います。
しかし、動画の投稿者の多くは、修理に手慣れた人物です。彼らが何気なく行っている作業の一つ一つには、実は専門的な知識と経験に裏打ちされたコツが存在します。
例えば、本体のプラスチック製カバーを外す「ヘラ」の差し込み角度や力加減、非常にデリケートなケーブルコネクタのラッチを外す際のやり方、Switchの内部は、精密電子機器そのものです。非常に薄く切れやすいフレキシブルケーブルが何本も複雑に配線されており、それぞれがタッチスクリーン、液晶、冷却ファン、スピーカーといった重要な機能に繋がっています。
動画では伝わりきらない部分が故障を防ぐ上で最も重要なのです。
ゲームドクターのスタッフも過去に何度も失敗と経験を積んで、修理技術が向上しています。
動画を見ただけですんなりできることの方が少ないです。
もし自分で修理して失敗したらどうなるのか?
安易な自己修理が逆に修理費用を上げてしまう可能性があります。
さらなる故障箇所を増やし修理費用が高くなる
最も多いのが、一つの故障を直そうとして、別の故障を誘発してしまうパターンです。
ゲームスロット交換(A)のつもりが、タッチスクリーン(B)や液晶(C)のケーブルを破損させてしまった場合、本来はAの修理費だけで済んだはずが、「A+B+C」の修理費用が必要になります。結果的に、最初から依頼するよりもはるかに高額な出費となってしまいます。
最悪の場合、基板損傷で修理不能になるケース
ネジの締め間違いによる基板貫通や、コネクタのパターン剥離、作業中のショートなど、基板自体に物理的なダメージを与えてしまうと、修理不可または基板修理や交換などの高額修理になる可能性があります。
基板はSwitchの心臓部であり、ここが壊れるとそのSwitchは起動しなくなります。つまり、大切なゲーム機本体と、そこに入っている全てのセーブデータが失われる可能性が出てくるということです。
メーカー修理が受けられなくなる可能性
一度でもユーザー自身で分解を行うと、それは「改造」と見なされ、任天堂の公式修理サポートの対象外となります。自分で修理に失敗し、どうにもならなくなってから公式サポートに依頼しようとしても、分解の痕跡が見つかった時点で修理を断られてしまうことがあります。
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それでも自分でやる?プロに任せる?判断基準を徹底比較

最終的にどちらを選ぶべきか、客観的な視点で比較してみましょう。
費用面の比較
- 自分で修理: 部品代+工具代で約2,000円~4,000円。ただし、失敗した場合は追加の部品代や、最終的にプロに依頼する費用がかさみ、数万円に膨れ上がるリスクがある。
- メーカー修理や専門修理屋に依頼: 修理業者によりますが、ゲームスロット交換であれば8,000円~12,000円程度が相場です。費用はかかりますが、修理が成功することが保証されており、追加費用の心配がありません。
時間面の比較
- 自分で修理: 部品の注文から到着まで数日~1週間。実際の作業時間は、不慣れな場合2~3時間以上かかることも。失敗した場合、さらに調査や再注文で時間は無限に増えていきます。
- プロに依頼: 専門の修理業者であれば即日~1週間程度。メーカー修理は10日〜2週間程度。
リスク面の比較
- 自分で修理: 追加故障、基板損傷、修理不能、データ消失など、全てのリスクを自分で負う必要があります。
- プロに依頼: 修理のプロが作業するため、失敗のリスクは極めて低いです。
万が一、修理中に別の不具合が発生した場合でも、業者の保証で対応してもらえます。何より、大切なデータが消えないという安心感があります。
正規修理と非正規修理の違い
修理を依頼することを決めた場合、次はその依頼先を選ぶことになります。選択肢は大きく分けて「正規修理」と「非正規修理」の2つです。
それぞれにメリットとデメリットが存在するため、自分の状況に合った方を選ぶ必要があります。
項目 | 正規修理(任天堂) | 非正規修理(ゲームドクターなど) |
データ | ゲームスロット交換であればデータそのままである可能性が高い | 原則、データはそのまま(パーツ交換修理のため) |
修理期間 | 10日〜2週間程度 | 最短即日〜数日程度 |
料金 | 6,050円〜(税込) | 9,900円〜(税込) |
部品 | 純正部品 | 高品質な互換品 |
保証 | 修理後、メーカー保証が継続・付与される | 修理箇所に対する独自の保証が付く(メーカー保証は対象外になる可能性がある) |
受付 | オンライン受付後、郵送 | 持ち込み、郵送など柔軟に対応 |
その他 | 自己分解の痕跡があると受付不可 | 自己分解失敗後の修理にも対応可能な場合がある。(ゲームドクターは可能) |
正規修理の最大のメリットは、メーカーによる修理という絶対的な安心感です。 使用されるのはもちろん純正部品であり、修理後の動作も保証されます。
一方で、修理に時間がかかる可能性が高く、ゲームができない期間も長くなるため、早く修理をしてほしいとのことで、ゲームドクターのような専門の修理業者に依頼をしていただく方が多いです。
対して非正規修理の最大のメリットは、データを消さずに修理できる点です。 故障した部品のみを交換するため、基本的にデータもそのままです。
修理期間も即日〜数日程度と早いです。
ただし、業者によって技術力に差があるため、信頼できる業者を選ぶことが何よりも重要になります。
⬇︎実際の修理事例は以下の記事で紹介をしています。
専門の修理業者「ゲームドクター」という選択肢

自分で修理するリスクの大きさを、ご理解いただけたでしょうか。
修理痛いに関してはメーカー修理も一つの選択肢ですが、
「修理に数週間かかり、その間ゲームができない」
修理によっては
「データを初期化されてしまう可能性がある」
といったデメリットも存在します。
もちろん、保証期間内での自然故障であればメーカー修理がいいと思いますし、時間がかかっても問題なければ依頼するのもいいでしょう。
ただ、時間がかかるのが嫌、データが消えるのが嫌な方は専門の非正規修理店に依頼を出すことを推奨します。 下記で非正規店で修理を行う場合のメリットをゲームドクターを例に紹介します。
ゲームドクターが選ばれる5つの理由
3,000台以上の豊富な実績:ゲームドクターでは3,000台以上のSwitchを修理してきた豊富な経験と実績があるので、安心してご依頼ください。ゲームスロット交換はもちろん、起動不良や水没といった重度の故障まで、あらゆる症状に対応することができます。
セーブデータが消えない: ゲームドクターの修理は、壊れた部品のみを交換・修理する「部分修理」です。本体を初期化する必要がないため、セーブデータをそのままの状態で残したまま、修理することが可能です。
最短1日でのスピード修理:「一刻も早く、あのゲームの続きがしたい!」ゲームドクターでは、当店にSwitchが到着してから、最短1日(基板修理でも2日〜5日程度のお預かり)で修理を完了させ、お客様の元へ返送します。
修理不可の場合は料金不要:万が一、Switchの損傷が激しく、修理が不可能な状態であった場合。その際は、修理費用を一切いただきません。(※返送時の送料のみご負担いただきます)
全国どこからでも修理可能:お近くに修理店がない、という方もご安心ください。ゲームドクターは、全国からの郵送修理に対応しています。公式サイトから簡単に申し込み、Switchを送るだけ。修理完了後、ご自宅までお届けします。
よくある質問:FAQ
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ゲームスロットを自分で掃除すれば直りますか?
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原因が軽度なホコリの付着である場合に限り、エアダスターでホコリを吹き飛ばすことで改善する可能性はあります。
しかし、接点復活剤を吹き付けたり、綿棒などで内部をこすったりするのは絶対に避けてください。内部の繊細なピンを破損させたり、液体でショートさせたりと、状況を悪化させる危険性が非常に高いです。ピンの摩耗や破損が原因の場合は、掃除では直りませんので、交換修理が必要です。
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修理にはどれくらいの時間がかかりますか?
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ゲームドクターの場合、郵送修理で本体到着から最短1日で修理・返送が可能です。
一方、正規修理の場合は、公式サイトで10日~2週間程度の期間が目安として公表されています。できるだけ早くゲームを再開したい場合は、ゲームドクターのような専門修理店が有利です。
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修理料金の相場はいくらですか?
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ゲームドクターでのゲームスロッの交換修理は、9,900円(税込)〜です。
これには部品代と作業費の全てが含まれており、追加料金は発生しません。正規修理の場合、6,050円(税込)〜となります。
自己修理の場合の部品代は2,000円前後と安価ですが、失敗して他の箇所を壊した場合、数万円単位の損失に繋がるリスクを考慮する必要があります。
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特定のゲームソフトだけ読み込みません。これもスロットの故障ですか?
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可能性は2つ考えられます。
1つはゲームソフト側の金属端子の汚れや破損、もう1つは本体ゲームスロット側の一部のピンの破損です。まず、他のゲームソフトを複数枚試してみてください。
他のソフトが全て正常に読み込めるのであれば、特定のソフト側の問題である可能性が高いです。しかし、複数のソフトが読み込めない、または読み込めたり読み込めなかったりする場合は、本体のゲームスロットの故障が疑われます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
Switchのゲームスロットが壊れてしまった時、「少しでも安く、早く」という考えで、自己修理という選択肢は推奨いたしません。
専門の修理店または公式修理で行うことをおすすめします。
ゲームドクターは今まで3000台以上のSwitchを修理してきた、プロのリペアスタッフが在籍しています。
ゲームが読み込まないトラブルはもちろん Switch本体の「液晶が破損した」、「充電ができない」「高温スリープ」、「水没」、「電源が入らない」、「エラーコード解除」 などほぼ全ての故障に対して修理することが可能です。
SwitchやSwitchLite・最新のSwitch(有機ELモデル)にも対応しております。
基本的にデータも消さずに、最短1日〜で修理対応が可能で、全国どこからでも郵送修理対応が可能です。
まずは、お困りの方はお気軽にご相談ください!
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この記事の監修者
ゲームドクター リペアスタッフ
ゲームドクターでは基板修理などの高度な技術を持ったリペアスタッフが2名在籍。両スタッフがSwitchのみならずスマートフォンやパソコンなどの修理に5年程携わり、NintendoSwitchが発売されて以降、Switch修理の技術を取得。2年程、修理技術の向上に努め、昨年の2020年10月に専門の修理屋として独立。設立後、お陰様で現在までに数百台のSwitch/SwitchLiteの修理をさせていただきました。
これまで数千台規模のデバイス修理やNintendoSwitch/SwitchLiteを修理してきた経験を元に、読者に分かりやすく修理記事をまとめていきます。